第26回 日本眼科手術学会

  • 日時:2003年1月31日〜2月2日
  • 会場:国立京都国際会館

第第26回日本眼科手術学会

(2003年1月31日〜2月2日 京都)

眼科領域での治療の発展はめざましいものがあるが、今学会ではその中でも先端技術についての発表を第一におき、数多くの発表が行われた。屈折矯正手術についても、LASIKに対する様々な視点での考案やLASEKに関する多くの発表が行われたほか、遠視眼に対するLASIKなど、屈折矯正の新たな発展を垣間見ることのできる学会となった。

ランチョンセミナー『屈折矯正手術の新しいオプション』

近視眼に対するLASIKは、適応の確立とともに完成期に入り、屈折矯正手術の主役として安定した手術成績を残しているが、その一方で屈折矯正手術の新しい方法の研究も続けられている。新しい技術の一つである「LASEK」について、当院医師が講演を行った。

『Laser Epithelial Keratomileusis(LASEK)の臨床経過とコツ』

北澤世志博

近年、屈折矯正手術の新しいオプションとしてLASEKが注目されている。LASEKはLASIKとPRKの中間の手技と言われるが、LASIKに近い良好な術後経過を得るためには、上皮フラップの作製や術中術後管理でPRKのノウハウも要求される。今回、当院で行われたLASEKの症例をもとに、実際の手術成績と術中術後管理におけるテクニックについて講演した。

手術成績については、術後裸眼視力・屈折度・矯正目標量と矯正達成量の相関をそれぞれ術後1週間・1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月で測定した。その結果、屈折度・目標量と達成量の相関ともに良好であり、裸眼視力では術後1ヵ月において92%が1.0以上の視力を得ていた。

LASEKは角膜上皮でフラップを作るため、術中はLASIK同様、フラップの作製を迅速に行い、侵襲を減少させることが大切である。また、術後の管理はPRKの手技と同じように、疼痛の抑制、コンタクトレンズ除去のタイミング、ステロイド剤点眼による屈折度変化と角膜上皮下混濁の管理などが重要であると考えた。

セッション『屈折矯正1』

一般講演『LASEK後の角膜上皮下混濁』

北澤世志博・田尻千鶴子・土信田久美子

LASIK以外の屈折矯正手術の選択肢としてLASEKが注目されているが、症例によっては術後に角膜上皮下混濁を生じる場合がある。今回我々は、LASEK術後に発生した角膜上皮下混濁の程度と、混濁に影響すると考えられる因子について検討した。

LASEK術後に発生した角膜上皮下混濁をその程度によって分類し、経時的に観察した。また測定した混濁の程度と、対象の年齢、角膜厚、上皮フラップの剥離時間、切除深度、術後疼痛、術後1〜3日目の上皮の混濁との相関を検討した。その結果、角膜上皮下混濁との間に相関が見られたものは、年齢と切除深度および術後1〜3日目の上皮の混濁であった。

結論として、LASEKでは若年者に大きな矯正を行う場合や、術後早期の診察で角膜上皮の混濁が強い症例は、術後に上皮下混濁が出現する可能性が高く、注意が必要である。

一般講演『LASEKの術後屈折度と矯正精度』

田尻千鶴子・土信田久美子・北澤世志博

軽度から最強度近視までのLASEKの術後屈折度と矯正精度について検討した。

対象を軽度・中等度近視群、強度近視群、最強度近視群の3群に分け、術後1・3・6ヵ月の裸眼および矯正視力を測定。安全性(Safety index)・有効性(Efficacy index)・矯正効果(Predictability)について検討を行った。

最強度近視では視力が安定するまでにやや時間を要したものの、軽度から最強度近視までの矯正における術後屈折度および矯正精度は、早期から安定し、良好な結果が得られた。なかでも-10D(ジオプター)以上の最強度近視の症例はLASIKより優れており、今後の手術適応拡大への指針になると考えられた。

セッション『屈折矯正5』

一般講演『LASIK術中の角膜厚変化』

北澤世志博・田尻千鶴子・土信田久美子

LASIK術中の角膜では、レーザー照射による角膜厚の減少の他に、フラップ翻転に伴う乾燥や、洗浄時の浮腫に伴う膨化が起こる。今回我々は、LASIK術中の角膜厚の変化を測定し、侵襲の少ない手術手技を検討した。

LASIK術直前・直後の角膜厚を計測し、術後予測角膜厚と術直後の角膜厚から膨化率を求めた。また膨化率と、手術時間、フラップ翻転時間、レーザー照射時間との関係を検討した。結果として、LASIK術中の角膜厚の変化には乾燥と浮腫の両方が関与しているが、浮腫の影響がより強く、角膜は膨化していると考えられた。

LASIKでは洗浄を少なくすると同時に、フラップ−ベッド間の残留水分の排出などを迅速に行うことで、手術侵襲を最小限にし、術直後から良好な視力が期待できると思われた。

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